胃腺腫
臨床病理学
それでは胃ポリープのカテゴリーの中に含まれる、胃腺腫といった病変における臨床病理学的事項について本項では述べていきたいと思います。まずは、年齢、部位、頻度から確認していきます。腺腫は一般的に高齢者に多く、幽門部(胃がん取り扱い規約のAとMの領域)に発生する頻度が高いといわれています。
あるレポートによると、切除された腺腫症例では年齢分布は37~90平均年齢は62.6歳と報告しています。そして、この数字は隆起型早期胃がんの平均年齢である60.3歳と比較して大差はみられなかったと報告しています。
ただし、検討症例の多くは他部位に胃がんを併発していたために切除されたものであり、腺腫単独症例のみに限れば平均58.3歳であったとも報告しています。次に形態を確認していきましょう。腺腫の大きさは大部分が2cm以下であるといわれています。
それ以上の大きさのものは癌である確率が高いとされており、2cm以上の大きさの病変の場合には生検で腺腫とされても癌の合併や高分化の腺癌の可能性があり、厳重な経過観察や、積極的な切除が必要であるといわれています。肉眼型は扁平な隆起性病変としてみられることがおおくなっています。
あるレポートによると、早期胃がんの肉癌分類に準じて分類すると、Ⅱa型68.6%、Ⅰs型8.3%、Ⅰp型0.7%であり、大多数は扁平隆起型であったとしています。また、腺腫の経過を観察したレポートによると、6ヶ月以上最長5年にわたって内視鏡的に経過観察し、大きさの増大や形態の変化をきたしたものはなかったと報告されています。