胃底腺ポリープ
胃底腺ポリープとは
本項では胃ポリープの中でも胃底腺ポリープというものに焦点をあてて解説をしていきたいと思います。まずはその概念から、胃底腺ポリープとは一体どういうものであるのかということについて解説していきます。
まず、この胃底腺ポリープとは、組織学的には胃底腺の過形成と嚢胞状拡張からなるポリープで、①家族性大腸腺腫症に伴うもの、②家族性大腸腺腫症に伴わないもの、の二つに分類されます。胃底腺型過形成ポリープは、日本の研究者3名によってわが国で報告された後、欧米でも認められたもので、当初、家族性大腸腺腫症に特有な病変と考えられていました。
しかし、最近では胃に単独に発生する症例(家族性大腸腺腫症に伴わないもの)も報告されてきており、ポリープの組織像はほぼ類似していますが、その個数や分布様式に違いが見られ、性比や好発年齢などの疫学的背景も異なり、家族性大腸腺腫症に伴わない固有の胃病変の存在があると考えられるようになってきました。
最近では、むしろ家族性大腸腺腫症に伴わない胃底腺ポリープのほうが頻度は高いとまで報告されるようになってきました。この胃底腺ポリープは胃腺腫に近いものであり、形状等も似ています。
胃底腺ポリープと呼ばれるようになったのも前述の研究者らが提唱するまで、胃腺腫と同様に扱われてきました。特筆すべきは、この胃底腺ポリープは日本の研究者が発見した病変であるということであり、日本の癌研究、ポリープに対する知見が非常に高いことがうかがえます。