胃底腺ポリープ

家族性大腸腺腫症に伴わない場合

前項で胃ポリープのカテゴリーに含まれる胃底腺ポリープの、家族性大腸腺腫症に伴う場合を述べました。本項においては家族性大腸腺腫症に伴わない場合を解説していきます。

前項でも述べましたが、最近では、むしろ家族性大腸腺腫症に伴わない胃底腺ポリープのほうが頻度は高いと報告されており、こちらの研究が盛んに行われています。それでは概要にうつります。中年以上の女性に多くみられ、数も数個のものが多くなっています。

男女比は1:3~7とするものが多く、平均年齢も40~50歳台とするものが多くなっています。X線診断ではポリープは多発することが多く、個々の大きさは5~8ミリメートル大の円形で、隆起性病変が穹窿部から胃体部に散在性に認められます。

内視鏡的には表面は平滑で、周囲の色調に類似しています。しかし、診断においては大腸腺腫症を否定するために大腸の検査が必要となってきます。胃底腺ポリープの背景粘膜は萎縮のない酸分泌能の保たれた正常の胃体部であり、萎縮性胃炎を背景としてみられる腺窩上皮性過形成性ポリープとは病態を異なるものとするといった報告があります。

成因については過誤腫hamartomaであるとの説がありますが、一般的には胃底腺の過形成と理解されており、胃底腺ポリープの組織像では腺窩上皮の延長はなく、胃底腺の過形成から個々の隆起性分は構成されているという具合になっています。

これまで胃底腺ポリープについて述べてきましたが、まだ研究の余地があり、新たな知見が求められているものでありますので、情報に流されないように医師としっかり話し合うことも必要です。