過形成性ポリープ
過形成性ポリープの癌化
過形成性ポリープのうち、胃体部の中間体に多発する頂部がびらん化した半球状のポリープは慢性に経過するびらんの再生過程で生じるもので、過形成性ポリープと区別し、再生性ポリープと称するべきであるという意見があります。
このように、過形成性ポリープの本態が十分に理解されるのに時間がかかっていきました。現在も議論されるように胃ポリープに関する知見は未だ浅いものとなっているのです。それがさらに、理解されていない時代には、癌化の頻度は高いと考えられ、外科的に切除される症例が多数見られてきました。
しかし、最近では特に癌化傾向は高くないと考えられています。このことは臨床的経過観察の結果からも明らかにされてきています。その臨床的な取り扱いに関する事象については次項で詳しく述べていきますのでそちらをご参照ください。
1年以上の経過観察を行った121例198病変の過形成性ポリープのうち、ポリープの増大したもの38病変、新生したもの14病変、縮小・消失したもの17病変が認められたという報告があります。さらに、増大したものの中には無茎から有茎化したり、分葉化したりする過程も観察されたという報告があります。
また、過形成性ポリープの前段階として、発赤したドーム状の小隆起をポリープの芽と称するという報告もあります。この名称に関しても、知見はさまざまで、今後、議論はされるのはもちろんのこと、新しい知見が加わることも予測されます。よって、上にあげた数字も新たな知見によって細分化されることも期待されます。